灰燼に記す

アイマスPの雑記。不定期更新

[連載]第11回 ジャンプで言ったら1巻の終わり

 

 

 

書くことが無さ過ぎるから、今週はスクラップブックだけ!!!

 

 

スクラップブックのコーナー

よきイラスト

形容する言葉を持ってないんだけど、こういう絵柄に何かとてつもない萌えとエロを感じる

 

「家に飾りたいかどうか」みたいな尺度あるけど、俺が大金持ちだったらこの絵はどこかに飾りたいな 良過ぎる。

 

褒めの語彙力が欲しい。切実に。

 

 

よきツイート

「抜いたことあるポケモン縛り」の大会に、無理矢理メタグロスで抜いて参戦して無双した〜みたいなインターネット昔話を思い出した。

そういう歪んだパワープレイがカッコよくて、"風潮"みたいなものに俺を左右されたくないっていう、この誰も幸せにできない矜持は、一体どこから芽生えてきたのでしょうか。

 

 

よき馬

ドゥレッツァ (Durezza)の血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com

今週はこの馬の話をせずにはいられない!新馬戦こそ3着だったものの、次走の未勝利戦から5連勝で菊花賞を制したドゥレッツァです!!!

去年のPOG指名馬だったから走るたび応援してたので、感慨深いです。春クラシック棒に振ってホンコンJCT出てた時は終わったと思ったけど、でも勝ちっぷりが毎回凄かったもんな......

 

血統的には菊花賞の3000mもつ感じじゃないと俺も思ってたけど、実際見てみると母父・母母父以外はそんな短距離志向強くない。

ドゥレッツァの血統

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そもそも母のモアザンセイクリッドはニュージーランドオークス馬、2400mのGⅠを勝っている。母父More Than Ready、母母父デインヒルの短距離適性は、少なくともこの母には受け継がれていないと考えるのが妥当だったんだろうなぁ。キタサンブラック菊花賞で信じるくらい難しいと思うけど

「母父と母母父以外は短距離志向が強くない」とはどこ見ていっているのか、という話だが、これは3代母の血統を見れば分かる

3代母Tamarinoの血統

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父のCaerleon仏ダービー(当時2400m)の勝ち馬で、種牡馬としてもSadler's Wellsからリーディングの座を奪取する活躍を見せた。日本ではフサイチコンコルドビワハイジが有名か。タイキシャトルの母父でもある

その血統は、母方はかなりアメリカ色が強いが、母父Round TablePrincequillo直仔で牝系は後述のAloeに遡る、長距離適性の高い血統だ。

母Fruitionはラインゴールド産駒。現代ではサクラバクシンオーに代表されるPrincely Gift系だが、母方は欧州の長距離血統のオンパレードで、自身も凱旋門賞を勝っている。種牡馬としては日本に輸入されたのが災いしたか活躍できなかったが、ドゥレッツァに加えて生粋の長距離馬フィエールマンがこの馬の血を受け継いでいる(他にもいるかも)

さらに母方を遡ると、こちらもAloeに行き着く。Aloeは先述のRound Tableの他にも、ディープインパクトを筆頭に、古くはAureoleやAlcide、もう少し最近の馬だとNashwanレイデオロ、それらとは反対に現代競馬におけるスピードの源泉として考えられたりするMixed Marriageなど、多様な活躍馬を送り出す名牝系の祖だ。

 

5代母Welsh FlameとBurghclere

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Caerleonとラインゴールドもスタミナに溢れる種牡馬ではあったが、ドゥレッツァを3000m走らせたのはこのWelsh Flameの血である気がしてならない。

ドゥレッツァの5代母(であり、サトノクラウン=菊花賞2着のタスティエーラの父の、父の母の母でもある)のWelsh Flameはご覧の通りどえらい数のインブリードがある。中でも特に重要なのがDonatelloとHyperionだ。

DonatelloはBlandford系を代表する大種牡馬

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特にCrepelloとAlycidonが競走馬としても種牡馬としても活躍して、その血を現代にまで伝えている。この時代(1934年生まれ)の馬になってくると流石に血統表を見てどうこう言うのは難しいが、IsonomyとSt.Simonの血をかなり濃く持っていて、薄くBend Orの多重クロスがあるのは何か良さそう。そして何より4代前にイギリス史上最高の名牝Pretty Pollyの名前があるのが良い。

St. Simonはスタミナ最強。Isonomyもスタミナ最強。血統を語る上での半分定義みたいなものです(もっと詳しければ、これが何故かも説明できるはず)。2代父BlandfordSt.Simonとその父Galopin、Isonomyとその父Sterlingをどえらい数クロスした血統。ここに更にSt.SimonとIsonomy足すんだから、そりゃあスタミナ最強種牡馬になることもあるよね

 

Hyperion第二次世界大戦前のイギリスを代表する歴史的名馬にして名種牡馬。その直系は今でこそ滅びかけているが、かつてその血は世界を席巻していた。

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St.Simonとその父Galopinの血がかなり濃く、Bend Orの薄いクロスを持ち、それ以外はだいたいTouchstoneに遡る異系の血。先述のDonatelloの3代父の母Canterbury Pilgrimを母父母に持つ。つまり、Donatelloの3代父とHyperionの母父は兄弟なのだ。このSwynfordとChaucerの半兄弟が両方入ってると、そりゃあもうとんでも無いくらいスタミナが強調される.....ことが多い(Welsh Flameの5代父Tudor Minstrelとか、例外もある)

 

要は、St.SimonとIsonomyが濃くてスタミナ盛り盛りの馬、の血を更に重ねているから、Welsh Flameには長距離適性を見出せる__という訳だ。

完全に余談だが、このWelsh Flameとよく似た血統を持つ馬が存在する。ディープインパクトの2代母、Burghclereだ

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牝系は先述の通りAloe系であり、母内とはいえHyeprionのクロスを持つほか、2代父はCrepelloである。他にはFair Trialとその母Lady Juror、Borealisが共通。特にBorealisは、ここでは分からないが母方にHyeprion×Swynfordを持ち、いかにもスタミナスタミナした血統。探せば他にも共通点あるだろうけど、面倒なのでしない。(Salmon-Troutは共通してたけど、だから何?)

 

アメリカの2冠馬にしてBCクラシック勝ち馬、相手が悪かったとはいえ2400mのベルモントSでは8馬身差の大敗を喫したサンデーサイレンスを父に持ちながら、特に長距離で圧倒的な強さを見せたディープインパクト。彼のスタミナの源泉は必然母方の血統である。長距離血統を詰め込まれた2代母のBurghclere、それと似通った血を5代血統表の隅っこに持つドゥレッツァが、父や母父や母母父に無いスタミナをそこから補うことができても不思議ではない。実際、母のモアザンセイクリッドは2400mのGⅠを勝っているのだから。

ここまで根気強く読んだ人には分かるかもしれないが、モアザンセイクリッドはオーストラリアの競走馬でこそあれど、その血統にオーストラリア特有の血は一切流れていない。強いて言うならばMore Than Readyはどっちかというと南半球の方が流行ってるし、デインヒルもかつてオーストラリアを席巻した馬ではある。しかしともに北半球でも見られる血で、特にデインヒルなんてヨーロッパじゃ多分1/3くらいの馬は持ってる。

ときおりリバティアイランドとあわせて「ドゥラメンテには豪州血統が合う!」なんて言われたりもするが、実際そうかは置いておいて、モアザンセイクリッドの血統にそのエッセンスはほとんどない。リバティアイランドもな.....All Americanは確かにオーストラリア感あるけど、BiscayとかSir TristramとかVainとか、新しいとこで言うならRedoute's ChoiceとかEncosta De Lagoとか、The オーストラリアな血は流れてなさそうだ。

 

St.Simon(Galopin)とIsonomyをスタミナの源泉と定義したように、More Than Readyとデインヒルを短距離適性の源泉と定義する事も、多分不自然ではない(デインヒルは印象以上に距離に融通きかす種牡馬だとは思うけど)。そしてTudor Minstrelのように、そういう図式でしか理解していないと異常だとしか思えない馬も出て来るが、この例でいえば母方の血がアメリカ由来の非常にスピードに優れた血統で、何かの拍子でそれが強く出たのだろうと考えることもできる。

血統を予想のファクターにするのは難しい。全きょうだいでも全然違うのに、〇〇系とくくって、母父〇〇とくくって、一体何が分かろうか。でも俺が参考にしてる人はPOGでタスティエーラ指名してんだよな、なんか見えてんのかな

ドゥレッツァは(多分)牝系の奥底からスタミナを引っ張り出して来たし、Tudor Minstrelは逆にスピードを引っ張り出してきた。血統表のどこが特に強調された馬になるのかは、ものすごく遡ってクロスを考えれば予想はできるかもしれないが、結局一頭一頭の馬と向き合うしかない気がしている。

今回は一切触れなかったが、ドゥラメンテ自身に長距離適性を引き出す要素があっても不思議ではない(タイトルホルダーも出てるし)。京都に強いのはPrincely Gift(最近だとキタサンブラック・フィエールマンも持ってる)の影響という説もある。血統は分からない。