②Coronation
おそらく、血統に興味を持ったオタクが最初に出会う激ヤバインブリードの馬。
1頭しか居ない祖父Tourbillon、カタカナだとトウルビヨンはフランスの大種牡馬。競走馬としてはダービーを勝っただけの単なる一流馬であったが、種牡馬としては歴史を変えるほどの活躍をした。
詳細はWikipediaへ
トウルビヨンの血統、よほどの血統マニアじゃないと知らない名前ばっかだと思う。俺もKsarとFrizette見たことあるだけだから
ちょっと前、このジャージー規則をテーマにしたウマ娘の2次創作読んだけど、あれ最高だったな......
#ウマ娘 #小説 扉を開く旋風(ウマ娘……?) - 波島想太の小説 - pixiv
リンク貼っちゃお。俺は定期的に「(古の種牡馬) ウマ娘」で検索かけてるから出会えるんだよな、こういうのに
芝1400で走ってるのよくわからない(デビュー前だから2歳戦意識?でもフランスだと1600か2000では?デューハースト条件はイギリス野郎に有利じゃんすか)けど、概ね満足。
......話を戻すと、ここで語られてる「規則」、ジャージー規則の撤廃に一役買ったのが、「旋風」の名を冠するトウルビヨンの子供達。前回ちょっと登場したLexingtonの血を持つせいでイギリス競馬界から爪弾きにされてたんだけども、あまりにも強いから無視できなくなって、ついに廃止されたというワケです。
そんなトウルビヨンに脳を焼かれた......かどうかは知りませんが、彼の馬主であるマルセル・ブサックはトウルビヨンのインブリードをかなり好みました。その中でも特に強烈なのがこのCoronationというわけです
Coronationの有名なエピソードは2つ。
1つは、凱旋門賞の制覇。当時は数ある大レースの一つでしかなかった凱旋門賞を世界最高のレースにすべく働いていたのが本馬の生産者兼馬主のマルセル・ブサックでした。そして(当時の)世界最高額の賞金となった最初の凱旋門賞を、4馬身差で圧勝したのがこのCoronationだったのです。
ブサックはもうウハウハだったでしょうね〜良いな〜
そしてもう1つは、引退後。いくら種付けしても一切妊娠せず、ついには牧場を追放されて行方知れずになってしまったという、悲劇の最期です。
Coronationはその強烈なインブリードで、生殖能力と引き換えに圧倒的な競走能力を手に入れた......というのが通説です。実際のところは、前回のHigh Timeみたく、なんの支障もなく子供作りまくってるインブリードすごい馬も居るんですけどね。Coronationの全姉妹もふつうに子供いるらしい
余談ですが、ブサックはCoronationの前により強烈なインブリードをしたことがあります。それがこの馬 Coronisです
Coronisの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com
父Tourbillonの母と本馬の母が全姉妹、実質2×1です。この馬は競走馬として名を残したわけではありませんが、繁殖牝馬として3代先にパーソロンを出しています。かつて日本で大流行した血で、ウマ娘で言うとシンボリルドルフの父で、メジロマックイーンの曾祖父です。
パーソロン自身はブサックの生産馬ではありませんが、父系を遡るとTourbillonが出て来るというのは......運命、ですかね
競馬界全体で、より強烈なインブリードだと、よく言われるのがニクルークベンセジュバですね。
ニクルークベンセジュバの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com
実質1×1はやはりパンチがあるのでよく取り上げられているのですが、結局、競馬史には何の爪痕も残せて居ない馬なわけで......正直かなりどうでも良いなと思っています